レーシングカー・コンストラクターの仕事は速いレーシングカーを開発することであり、24時間という長丁場をうまく戦って勝利を勝ち取るのはレーシングチームの仕事である。 つまり、我々の仕事の評価は予選順位で決まる。だから、今年のルマンに対しての我々の唯一の目標はポールポジションの獲得であり、それだけを目標にここまで来た。 それなのに、いままでマークもしていなかったペスカロロあたりに先行を許すようでは、大敗と言わざるを得ない。 現場からは「たられば」のオンパレードだが、負けは負け。「たられば」の主役はタイヤだが、タイヤやドライバーの選択も、マシンのアドバンテージを計算に入れての選択であり、当初、余裕をかましていた単なる見込み違いにしか過ぎない。 「四位から優勝を狙う」なんて鈴木レポートのタイトルも、私的には絶対に使ってはならないフレーズで、優勝を狙うなら、当然、ポールポジションに居なくてはならないのは当たり前だろう。 明日からの本番は、我々にとっては文字どうり「後の祭り」だが、それにしても不毛な祭りではあった。
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