2回目の予選は、1回目の予選で10位以内のタイムを記録出来なかったチームにとっては、スーパーラップへ進出するための最後のチャンスです。 GT500クラスの4台のNSX-GTは、1回目の予選で全車スーパーラップ進出の権利を獲得しているため、スーパーラップに備えたセットアップを主な目的として走行しました。 1回目の予選の際、ほんの少しピッチングの傾向がありました。そこで、ピッチングを解消するため、新たに施したセッティングの確認が、大きな目的でした。もちろん、ピッチングは解消され、コーナーの奥深くまでブレーキングを遅らせることが可能となりました。 また、2回目の予選では、GT300クラスのJIM GAINER FERRARI DUNLOPがスーパーラップ進出の権利を獲得しました。 そうして、いよいよ1位から12位までの上位グリッドを決めるスーパーラップが始まりました。 最初GT300クラスからスーパーラップは行われました。GT300クラスのトップコンデンターであるM-TECチームが走らせるEBRRO M-TEC NSXは、常に上位争いを展開していますが、今回の不安定な路面コンディションに惑わされ、エースの黒澤治樹でなく、ドライのコンディションで多く走行していた細川慎弥がタイムアタックを担当しました。しかし、細川慎弥は立派に役目を果たして、1分22秒274タイムを記録して、ポールポジションを獲得しました。 続いてGT500クラスのスーパーラップが始まりました。 NSX-GT勢で最初に登場したのはARTA NSXでした。50kgのハンデウエイトを積んでいるものの、ラルフ・ファーマンは果敢にアタックを行いました。もちろん、ギリギリまで攻めたアタックを行いました。しかし、タイムアタックの2周目、レインボーコーナーでコースサイドの縁石に乗ってギリギリの闘いを行うラルフ・ファーマンは、何とリアタイヤが縁石の外側に設けられている側溝に引っかかってしまい、そのままコースアウトしてしまいました。そのため、ノータイム扱いとなってしまいました。 続いて登場したEPSON NSXはタイムアタックを中止して、彼らのタイムアタックは、最後に行われることとなりました。 次にRAYBRIG NSXがスーパーラップに挑戦しました。セバスチャン・フィリップの操るRAYBRIG NSXは、昨日シェイクダウン走行を行ったにも関わらず、その時点で2番手となる1分16秒135を記録しました。 そして、午前中トップタイムを記録したTAKATA童夢NSXが登場しました。道上龍の操るTAKATA童夢NSXは、慎重にタイヤを暖めると、ポールポジションを目指してタイムアタックを行いました。しかし、1コーナーに進入した道上龍は、シフトダウンにほんの少し違和感を感じていました。しかし、ほんの少しの違和感だけだったため、そのままタイムアタックを続けました。1コーナーから連続して続くテクニカル区間を無難にこなした道上龍は、丘の上のハイポイントコーナーとレインボーコーナーをハイペースでクリアすると、バックストレートに入りアクセルを全開としました。そして、バックストレートエンドの馬の背コーナーへ進入するため、6速ギアから2速ギアにシフトダウンに入りました。しかし、3速から2速ギアにシフトダウンする際、先ほど1コーナーで感じたように、ほんの少しシフトチェンジに手間取ってしました。道上龍は、エンジンブレーキをあてにして、ハードブレーキングを行っていましたから、アットいう間にコースアウトしてしまいました。 まるで悪夢を見ているようでした。ARTA NSXに続いて、ポールポジション確実と考えられていたTAKATA童夢NSXもノータイムとなってしまいました。 しかし、最後に登場したEPSON NSXが、1分15秒810のタイムを記録して、ポールポジションを獲得しました。 GT300とGT500の両方のクラスで、明日NSXがポールポジションからスタートすることとなります。
*午後9:00現在
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