May.04.2006  2006 AUTOBACS SUPER GT Rd3 FUJI GT500Km Race Report3










●重りは下りた。勝負はセパンで!
 予想より気温は低いものの、完全なドライコンディションで決勝レースは行われました。5番グリッドからスタートした#8 ARTA NSXは、スタートで4位にジャンプアップした後、4周目3位にポジションを上げますが、接戦の中7周目4位にポジションを落としました。
 8番グリッドからスタートした#18 TAKATA童夢NSXは、7位争いの集団の中走行しました。2台共得意とするコーナーリングスピードの速さを活かすことが出来ずに、苦しい闘いを強いられました。
 今回のレースは500km(110Laps)の距離で行われるため、2回のピットストップを行わなければなりません。三等分した37周頃から各車次々と最初のピットストップを行いました。
 2006年バージョンのNSX-GTは、フロントタイヤに大きな余裕を持っているため、リアタイヤのみを交換する作戦でした。
 39周目#8 ARTA NSXがピットに滑り込んできました。予定通りリアの2本のタイヤだけを交換して9位でレースに復帰しました。
 あまりにも大きなハンデウエイトによって、辛い闘いを強いられていた#18 TAKATA童夢NSXは、逆に42周までピットストップを遅らせ、2位までポジションアップしてピットに入ってきました。道上龍から小暮卓史に交代して、燃料を補給すると共に、リアタイヤを2本交換し、ピットアウトしようとしましたが、エンジンが始動しません。
 マシンをガレージに入れチェックしたところ、電気系のトラブルであることが判明したため、ハーネスを交換することとなりました。
 17周を要してハーネスを交換したところ、やっとエンジンが生きを吹き返しました。早速コースインしましたが、完全にレースと関係ない順位となったため、1周走っただけでピットに戻りました。
 今年からSUPER GTは、1基のエンジンを2つのレースで使わなければなりません。今回と次のセパンは同じエンジンで闘わなければならないため、セパンでエンジンに余裕を持たせるべきとの判断です。
 しかし、レースコンディションでのマシンの状態をチェックするため、16時過ぎ、再びコースインしました。小暮卓史は、15周だけ走行しましたが、荒れたコースコンディションを考えるとベストと言える1分36秒111を記録してピットに戻って、レースから撤退しました。
 我々は、余裕のあるフロントと比べ、リアタイヤの摩耗が大きいことを予想していましたが、2回目のピットストップでは4本共タイヤを交換しました。もちろん4本共タイヤを交換することによって、長い間ピットストップすることとなるため、#8 ARTA NSXは10位までポジションを下げてしまいました。交換したタイヤをチェックしたところ、フロントタイヤは、まだ余裕を残していることが判明しました。
 我々の予想以上にリアタイヤの負担が大きかったようで、2回目のピットストップの後伊藤大輔はペースを上げることが出来ませんでした。しかし、終盤ポジションを7位に上げてフィニッシュしました。
 今回のレースの結果から、絶望的だったウエイトハンデが、次回のレースで削減されることとなります。「特別性能調整」の25kgを下ろすだけでなく、#8 ARTA NSXと#18 TAKATA童夢NSXは、共に通常のハンデウエイトも20kg下ろすことが可能となります。
 つまり、6月にマレーシアのセパンで行われる第3戦で、Team Honda Racingの2台のNSX-GTは、共に45kg軽い車重で闘うこととなります。
 勝負はセパンで! と宣言しましょう。
 ご声援ありがとうございました。

決勝レース結果
6 #32 EPSON NSX 110Laps
7 #8 ARTA NSX 110Laps
13 #100 RAYBRIG NSX 70Laps
14 #18 TAKATA童夢NSX 58Laps