F110とは
■2014年制定の国際共通規格「FIA-F4」車両
FIA-F4は、レーシングカートを通して経験を積んだ15歳以上の選手たちが本格的4輪レースに入門する際の入り口にしようという意向で、FIAが制定した新しい国際共通規格カテゴリーであり、2014年のイタリアを皮切りにモータースポーツ主要地域で開始され、日本では2015年度より新カテゴリーとして「FIA-F4 Japanese Championship」が始まりました。 童夢F110は、この新カテゴリーであるFIA-F4(FIA Appendix J 274)車両として型式取得し、2014年から2023年の間に生産された車両で、2023年まで9シーズンに渡りFIA-F4 Japanese Championshipとして開催されてきたレースで使用され、2023年末の型式承認期間終了時点では、90台以上の稼働台数となっています。 エンジンはTOYOTA TOM'S TZR42(自然吸気)を搭載し、FIAの規定に沿った出力曲線とトルク曲線を発生するよう厳密に管理されており、車両の公平性と性能の均一性は9年間の運用において確実に維持されています。
■初の最大価格設定制による高い運用コストパフォーマンス
車両価格については、国際共通規格としてFIAが厳密な最大価格、いわゆるキャッププライス制を導入した初めての車両規格ということもあり、パーツ価格については、2024年の時点でも非常に高いコストパフォーマンスを維持しています。 また、パドルシフトシステム搭載のフォーミュラ車両としては、現在、最も維持運用コストが低廉な車両となっています。
■F110 CUP
FIA-F4 Japanese Championshipにおける使用車両は、第1世代型の9年間の型式承認期間を経て、2024年から第2世代型車両に移行しましたが、第1世代型のF110は、そのパフォーマンスと維持運用コストのバランスが高く評価されていることから「F110 CUP」が始まりました。 https://f110cup.com/
なお、TOM'S TZR42が生産終了を迎えたことから、現在は同仕様の「新車」のデリバリーはかないませんが、モノコックやギアボックスをはじめとする主要部品、エンジン部品の供給は、当面の間継続しますので、F110は今後も安心して4輪レース入門のためのスポーツ走行や、レースに活用が可能となっています。