2009 AUTOBACS SUPER GT MALAYSIA RaceReport 1
今年もSUPER GTがマレーシアへ遠征する季節となりました。 昨日まで非常に良い天気が続いていましたが、今日になると一転してクアラルンプールは厚い雲に覆われました。午前10時フリープラクティスが開始される直前、北に位置するクアラルンプールで雷を伴った激しい雨が降っているとの情報が入りました。直ぐにセパンでも激しい雨が降り始めました。 セッション開始後2周を周回しただけでしたが、あっと言う間にコース上は川のようになりました。総てのクルマがピットに入って、ほとんどのチームは雨が止むのを待ちました。何台かのチャレンジャーは、洪水状態のコースに挑戦しましたが、もちろん、1周走っただけでピットに戻って、雨が小降りとなるのを待つこととなりました。 30分後雨が小降りとなりました。No.18 ROCKSTAR童夢NSXは深溝のレインタイヤを履いて、やっと連続走行を開始しました。決勝レースでも同じ様なコンディションとなる可能性があります。そのため、ヘビーレインのセッティングを確認して、走行を終了しました。
NSXはライバル達と比べると20cmもホイールベースが短いため、突き詰めたセッティングを試みると、ナーバスな操縦性となる傾向があります。そのため、このようなセッティングを行えば最良のバランスを実現出来ると判っていても、決勝レースを走り切るため、ある程度妥協しなければならない状況がありました。 特に、今年オーバーハングの長さを削られ、ダウンフォースが削減された後、非常にシビアなセッティングが要求されるようになりました。 今年のレギュレーションではノーズ左右にカナードウイングを取り付けることも禁止されています。これまで今年のNSX-GTは昨年バージョンを発展させたボディを使用してきました。ダウンフォースを回復するため、一足先にリアフェンダーを改良しましたが、今回新しいデザインのフロントフェンダーを投入しました。分かり難いかもしれませんが、従来のフェンダーと比べると、下側のデザインが変更されている他、タイヤハウス後方部分も、従来と違って上下が繋がったデザインとなって、大きなダウンフォースを発生しています。
5月末鈴鹿サーキットで行われたテストの際、ある程度セッティングをまとめることが出来ました。突き詰めたセッティングを施しても、No.18 ROCKSTAR童夢NSXはコントローラブルな操縦性を発揮しました。 出来ることなら、午前中のフリープラクティスの際、新しいパッケージで、ドライコンディションでのセットをまとめたかったのですが、スコールの到来によって、諦めなければなりませんでした。 1回目の予選で総てのセッティングを行うこととして、予選が開始されると、直ぐにNo.18 ROCKSTAR童夢NSXはコースに飛び出しました。最初30分間設けられたGT300クラスと混走する時間帯でセッティングをまとめて、4位でスーパーラップ進出の権利を獲得しました。
新しいフロントフェンダーは、想定した通りの働きをしているようです。マシンのバランスも非常に良いようです。 スーパーラップが開始されると、小暮卓史はNSX-GTのポテンシャルを引き出す素晴らしいパフォーマンスを発揮しました。42kgの大きなウエイトハンデを積むにも関わらず、3位で予選を終了しました。 今週末セパンの天気は不安定なようです。明日の午後は、もしかしたら雨の決勝レースとなるかもしれません。
公式予選正式結果 3 No.18 ROCKSTAR童夢NSX 1分58秒291 5 No.100 RAYBRIG NSX 1分58秒789 6 No.8 ARTA NSX 1分58秒996 **以上スーパーラップでのタイム** 11 No.17 KEIHIN NSX 2分00秒529 13 No.32 EPSON NSX 2分00秒968
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