いよいよシーズン開幕前最後のテストがやって来てしまいました。泣いても笑っても、今回のテストが最後となります。これまで精力的に開発テストを行ってきたTeam Honda Racingの2台のNSX-GTは、決勝レースを想定したテストを行うため、鈴鹿に乗り込みました。 既に先週のテストで、開幕戦鈴鹿で使うタイヤの候補を選定していますが、その選ばれたタイヤを履き、実際のレースセッティングとして走行した際のテストが慎重に行われました。 しかし、4日前(月曜)の岡山がそうだったように、テスト初日鈴鹿は寒波に襲われ、時折雪が舞う、ありがたくないコンディションとなってしまいました。と言っても、最後のチャンスを有効に活用するため、精力的にテストが行われました。もちろん、既にタイヤを選定したと言っても、1種類だけに絞ってしまった訳ではありません。数種類に絞った、それぞれのタイヤに合わせて、セットアップが慎重に試みられました。 大きくなったフロントタイヤについて、ドライバー達は、限界性能が向上して、良いところがある反面、ナーバスなところがあることを認めています。ですから、より慎重なセッティングが求められます。 2日目(開幕前テスト最終日!)、天候が回復して、最後のセットアッップが精力的に行われました。午後になると、決勝レースをシュミレーションして連続走行が行われました。 テスト終了まで10分となった時、コース上にオイルを撒き散らしたクルマが出たため、赤旗が提示され、セッションが中断されました。1コーナー、デグナー入り口、130Rからシケインの数カ所にオイルが撒かれてしまったため、オイル処理が行われると共に、セッションの終了時間が10分遅らされることとなりました。 イレギュラーな状況となったため、コースコンディションの悪さは承知の上ですが、Team Honda Racingの2台のNSX-GTはニュータイヤに履き替えました。残り時間の短さを考慮すると、決勝レースセットのままですが、タイムアタックを行える状況となりました。 そして、伊藤大輔の操るNo.8 ARTA NSXは1分52秒761を叩き出して、2日間のテストを通じたトップタイムを記録しました。 道上龍の操るNo.18 TAKATA童夢NSXは、遅いクルマに引っかかってしまったようですが、それでも1分53秒330を記録いたしました。 決勝レースセットで、しかもオイルが出た後の好ましくないコースコンディションを考慮すると、素晴らしい速さと言えるかもしれません。しかし、今回のテストのデータを持ち帰って、レース前日まで、最適なセッティングを求めて、開発作業は続けられることとなります。
GT500 1 #8 ARTA NSX 1分52秒761 3 #100 RAYBRIG NSX 1分53秒330 5 #18 TAKATA童夢 NSX 1分53秒760 12 #99 HONDA開発車両 1分54秒631 14 #32 EPSON NSX 1分55秒005
※「2006年モデルのNSX-GTが登場するまで」を合わせて参照して下さい |